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【理論】軟化(膨潤)と還元の違いとパーマのプロセス
どうも、べーやんです。
以前の記事で1液の還元剤や2液の酸化剤について説明をしましたが実際のプロセスについて質問を頂きました。
というわけで今回はパーマやストレートの軟化と還元の違いとプロセスについて問わず語りさせて頂きたいと思います。
軟化(膨潤)と還元の違い
よくストレートやデジタルパーマの1液でスタイリストがアシスタントに
「8割軟化してたら流しといて!」
なんてやりとりあると思います。
8割軟化を確認してそして仕上げ!きっとイイ感じに仕上がるぞ~!
アレ?・・・伸びてない・・・
あると思います。
よーく考えるとこのやりとりすごく違和感があるんですよね。
というのも、パーマにせよストレートにせよ1液を使用する目的はおおよそ1つですよね?
そう、還元。
よーく確認してほしいのは軟化と還元は意味が違うという事。
・還元 = 還元剤
・軟化 = アルカリ剤 + 還元剤
・膨潤 = アルカリ剤
要するに、
「8割軟化した」 ≠ 還元完了
軟化の情報は、おおよその還元の目安にはなるけど必ずそうとは限らないという事。
中性、酸性の1液が増えてきている中でこういった知識はより大切になってきます。
アルカリは高い方がいいのか、それとも酸性を狙った方がいいのかといった細かな薬剤設定が見えてくるのでしっかりと理解しましょう。
パーマ(ストレート)のプロセス
パーマのプロセスは簡単に言うと
1液塗布 (軟化) ⇒ 還元
⇓
中間水洗
⇓
(酸リンス)
⇓
2液塗布 (酸化)
といった流れになります。
実際の営業の流れを想像しながら順をおって考えてみましょう。
1液塗布
ここでの一番大切な目的は毛髪内のシスチン結合を切断する事。
その際毛髪内で切断される結合はその他と合わせて3つあります。
- シスチン結合
- 水素結合
- イオン結合
軽く説明すると、水素結合は毛髪が濡れる事によって、イオン結合は毛髪はアルカリ性による事で切り離されるものでシスチン結合は還元剤によって切り離されるもの。
正直ここではシスチン結合だけ覚えていれば十分です。
ウェーブをかけるのも、くせ毛を真っ直ぐ伸ばすのもシスチン結合の仕組みを利用して毛髪の形をコントロールしているんですね。
還元剤の種類についてはコチラをどうぞ👇
中間水洗と酸リンス
中間水洗の目的は2液前の1液を除去する事。
簡単にチャチャチャっと水洗してませんか?
より効率的に2液の反応をよくするための大切な作業です。
そして酸リンスの目的はアルカリ性に偏った毛髪を酸性もしくは中性に引っ張る事。
アルカリ性から酸性の2液をつけると急な収れんがおきパーマのかかりすぎやムラに繋がるのを防ぐために酸リンスで一旦真ん中まで引っ張る事が必要なんです。
ただし1液のpHが酸性もしくは中性の場合は必要ないことがあるので注意しましょう。
2液
2液の目的は1液によって切断されたシスチン結合を再結合(酸化)させる事。
ロッドの裏やストレートの根元付近など1液をつけたところには必ず塗布してください。
でないとシスチン結合が切断されたまま施術を終えてしまい、ダメージやムラに繋がります。
新人などが施術する事が多い技術なのでこのあたりはしっかりとおさえておきたい所ですね。
2液の酸化剤の種類についてはコチラで確認を👇
まとめ
・還元 = 還元剤
・軟化 = アルカリ剤 + 還元剤
・膨潤 = アルカリ剤
還元と軟化は同じではないという事。
1液から酸リンス、そして2液とその目的と毛髪の状態、こういった内容を深く深くとらえて理解していくことでまた技術のバリエーションも広がっていくものです
。
細かな知識はリアルタイム進んでいく営業のなかでとても大切な根拠になります。
新人のうちから小さな疑問をそのままにせず、しっかりと深堀りして勉強していくことで地盤のしっかりとしたスタイリストになってほしいものです。
それでは【現役美容師の問わず語り】を最後まで読んでいただきありがとうございました!
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