どうも、べーやんです。
スタッフ育成において一番大切な事って何でしょうかね?
求める結果が出せる事はもちろんですが、やはり根っこのところが大切だと思うんです。カットがうまくてもカラーがうまくてもシャンプーがうまくても根っこが違うとそれはきっと長くは続かない成功になってしまうでしょう。
その大切にしたい根っこというのが【三方よし】。
これこそが長く成功し続ける極意です。
目次
三方よしって何?
聞いたことある人もない人もいると思いますが、とってもいい言葉なんですよ。
近江商人が大切にしていた、売り手よし・買い手よし・世間よしという精神
もう少し詳しく言えば売り手(自分)さえよければいいという考えではなく、買い手もうれしい、さらに言えば地域や世の中までよくするつもりで商売しなさいって事。
最近よく言う「Win-Win」は相手も勝ち、自分も勝つ。双方の利益を持ちましょうという考え方。
【三方よし】は言うならば「Win-Win-Win」。双方の利益+周りの利益まで考えましょうという考え方。
どちらが世の中から必要とされる考え方かわかりますよね?
さらにこの言葉が800年前以上も前から訓として守られてたなんて感慨深いですよ。
どんな商売の世界でも世のため人のためが基本です。
余のため俺のためにならないようにしましょう。
そうやって近江商人たちは沢山の人たちに必要とされ続けてきたんですね。
【三方よし】を美容師に落とし込む
近江商人の話として聞くとただの美談になるんですが、実際に美容師の現場での考え方に落とし込むと意外に難しくて、気がつけば出来てない事が多い。
物事の良し悪しを主観ではなく、客観でとらえる事ができないと実はうまくいかないんです。
三方を変える
近江商人の教えでは
- 売り手よし
- 買い手よし
- 世間よし
ですが、美容師の現場での1パターンでいくと
- スタッフよし
- お客様よし
- お店よし
この三方で物事をとらえればわかりやすく解釈できます。
この三方を偏りなく満たす答えが正解に近い。
自分はこう思うとか、好きとか嫌いとかめんどくさいとかそういった主観的な気持ちはそっとおいて、(自分を含めた)スタッフにとっていいのか?お客様にとっては?お店にはどうだろう?
こういったバランスの中でやるべき事や考えの比重が決まってきます。
経営的な話でいえば、利益を目的にした値上げはするべきではないし、お客様の事だけを考えて値下げをするべきではない。
スタッフの事だけ考えて所得を上げるべきではないし、お店のキャッシュの事だけ考えてスタッフの所得を下げるべきではない。
技術の為だけにスタッフを遅くまで拘束するべきではないし、スタッフの時間の為だけにレッスンをおろそかにすべきではない。
何事もバランス。(このケースはややお客様よりがいい)
こういった感覚で物事をとらえていくと、相手の気持ちもわかり、さらにまわりの気持ちもわかる。
例えば教育に落とし込んで言えば後輩にお店のルールを伝える時スタッフ目線だけで伝えると
「朝は外掃除が役割だからきれいにしてね!」
となりますが、お客様目線での伝え方になると
「朝からお客様に少しでも気持ちよくご来店していただく為に、気持ちを込めて掃除してね!」
といった具合の伝え方になります。
マニュアルやルールで考え方を縛るのではなく、スタッフであるならお客様にとって、お店にとって自分がどうあるべきかを考えさせる事がとても大切になると思います。
なぜそうしたのか?と聞いて
「先輩に言われたから」
ではなく
「自分なりにお客様とお店の事を考えてそうしました!」
と言ってもらえる為にも自分たち先輩が日頃から伝え続けていかないといけないですね。
まとめ 【三方よし】を実践すれば説得力がでる
なぜ【三方よし】で説得力がでるのか?
先程も言いましたが、【三方よし】は相手の事、さらに周りを理解する事に尽きます。
これは相手の都合とか気持ちではなくその人の本質的(潜在的)なメリットを指します。
レッスンをしたくない後輩の気持ちに寄り添えばレッスンをさせない事が都合に合わせた理解になりますが、本質的なメリットでいえばレッスンしていいスタイリストに導く事ですよね。
お客様にも同様に社交辞令的な都合に合わせるのではなく、心の奥にあるニーズをお客様自身に気づかせてあげる事。
相手の事を相手より理解する事でお客様やスタッフは心からその人の事を信頼し、さらにそのひとの言葉や考え方に説得力が出てくるものだと思います。
とはいえ、見識の狭いうちはどれだけ客観的になろうとも、それは主観の客観。
しっかりといろいろな人の話を聞いて、自分の考えを聞いてもらってその視野を広げる事が意識していけたらきっと沢山の人の気持ちになれると思います。
毎度のことながら自分自身に問うところですね。笑
【現役美容師の問わず語り】最後まで読んでいただきありがとうございました!
よかったら【論語】についても書いた記事があるので読んでみてください!
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