どうも、べーやんです!
ここ数年で増えてきましたね、業務委託をベースとしたサロン。
分かりやすい給与体系とブラックな労働条件を排除した経営モデルがウリで、実績や所得が上がらない美容師がどんどんそっちの世界に移行しているという事なのでしょう。

こんなこの美容業の声を改善した超優良なモデル。
・・・
・・・
だという考えもあります。
そこは否定するつもりはないですし、現在の美容業の在り方に疑問だってあります。
でも、、、、
本当に正社員を捨てて業務委託に行っちゃうの?
本当に?
本当に?
皆さんの為に一度僕が、止めます!
という訳で今回は業務委託と正社員の違いについて問わず語りしていきたいと思います。
※今回の内容は個人事業主と正社員の待遇を比較しているもので、個人事業主を悪いと言いたい訳ではないのでご了承下さい。
目次
正社員から業務委託に流れる理由
正社員として美容師を続けている皆さんが何故業務委託サロンに行きたくなったのか?
先ほども述べましたが、
給料が安い!
夜が遅い!
ほとんどの方がこの二つの理由に収まるのではないでしょうか?
要するにブラック!
美容業界は古くからオーナー搾取型のビジネスモデルなので、一般的な概念として、
若い時は安い給料でこき使われ(技術教えてるんやから当然やで!)、給料を払えないレベルになると独立やな~(もちろんウチの商圏はダメやで~)
的な感じで、オーナーをはじめ新入社員からそう思い込んで業界に入ってくるので中々変わりにくい体質であるとも言えます。
技術職でずっと同じ箱にいるので情報に触れにくいのも原因。
そんな環境に入ったものの、やっぱり何かがおかしいと思い皆さんは、悩み始めます。
一昔前だと、そのまま退職するというのが通例でしたが、
現代は情報化社会。情報が溢れかえっています。
あそこのサロンで働けば○○万円給料がもらえるらしいよ!
なんて情報を誰でも得る事ができる。
そして皆さんは、不満のタネである現在の待遇を変えるべく、業務委託サロンになびき始めた。
という訳ですね。
正社員を辞めて業務委託サロンに行くとどうなるのか?
悩める皆さんが業務委託サロンに行くとなに何がどうかわるのかシュミレーションしてみましょう!
とりあえず設定として皆さんがあまり入客できず、指名もつかずでアシスタントに毛が生えた程度のスタイリスト(正社員)だとします。
そこから、業務委託サロンにお引越し。
給料の違い
現在の若手スタイリスト状況は、
諸々歩合がついて、総支給22万 手取17万程度
最近の業務委託サロンの給与体系を聞いてみると、
技術売上の40%~(売上により上がる) 最低保証は23~25万
30~40万あたりはもらえる?
恐らくこの辺りがベースでしょう。
とりあえずの額面で言えば、給料が増える事は間違いないですね。
働き方の違い
現在の働き方は
毎月50~60人程度(日に1~5人)を担当し、手が空いてるときは店長のアシスタント
平日の夜は8時まで後輩のレッスン
集客はお店がホットペッパーで呼ぶか、新規集客に依存しないモデルか
業務委託サロンでは、
低価格で集めたお客様をひたすらこなす(メニュー次第で何人でも)
他のスタイリストのヘルプはしない?(一人仕事)
営業が終わればすぐ帰宅
集客はホットペッパーで呼ぶのが基本
確かに業務委託は魅力的にみえる
従来の美容室モデルは完全にブラックで、「先輩に教えてもらったんだから後輩にもちゃんと教えろよ!タダで!」みたいな文化が根強く今だに、人の時間を自分のものだと勘違いした経営者がいる事は間違いありません。
その点業務委託モデルは低単価で忙しいとしても、後輩の教育は原則ありませんし、自分が働いた分のインセンティブはきっちりとついてくるので合点がいきやすいですよね。

売上次第では30万くらいすぐいくやん!
↑こんな感じですぐに飛びつくのも分かる気がする。
しかし、何も考えずに業務委託サロンに飛び込むのはみなさんにとって危ない選択でもあるのです。
なぜ業務委託が危ないのか?
給料が増えて、早く帰れてなぜ危ないんですか?
それは、
・正社員 → 個人事業主
・下がっていく所得カーブ
・学ぶ環境が無い
ひとつづつ解説していきます。
正社員辞める = 様々な保障を手放す
ここをあまり理解できない方が多いので丁寧に解説します。
業務委託サロンに入るという事は、個人事業主になるという事!
時間や働き方の制約は少なくなる代わりに、
・保険
・税金
を自身で納めるになります。
さらにそれだけにとどまらず、有給制度もなくなり、老後の年金支給額が半分程度になり、会社を辞めた後に一定の給付を受けたり、産前産後の休暇や育児休暇中の社会保険料免除や給付、病気やけがのときに受けられる傷病手当などの保障も無くなります。
そのほかにも様々なメリットをなくします。
正社員を辞めて個人事業主になるというのは、これらの保障を手放すという事なのです!
その諸々の価値を額面に落とし込むと、正社員の手取の給料 × 1.5倍以上 = 業務委託の報酬 に相当します。
現在の手取が15万なら23万
20万なら30万
25万なら38万
30万なら45万
40万なら60万
かなりざっくりと計算してますが、最低でも正社員の手取額の1.5倍以上できるなら2倍の報酬(継続して)でやっと釣り合うものだと理解しましょう。
下がっていく所得カーブ
もう一つ所得に関してネガティブなのが、
早い段階で所得のピークを迎え(30歳~40歳)、だんだんと下がっていく事です。
業務委託の所得の上げ方は、
自分の売上の40%~といった単純計算がベース。
加えてそのお客様が低料金での来店&お店の集客依存。
毎日限界レベルの客数をこなす事が条件でありながら、自分の顧客化が難しい状況。
若いうちは体力があり無理が出来ても30歳、40歳、50歳になって同じ働き方ができるでしょうか?
さらに、いつまでもその店舗に集客力があるでしょうか?
顧客化できていないので、お店の集客力がアナタの売上に直結するでしょう。
つまり時間経過とともに体力が無くなって、お店の集客力が落ちてアナタの 売上 = 所得 は下がっていくのです。
学ぶ環境が無い
もう一つ美容師としてよくない環境なのが、
学ぶ環境が無い!
現状に満足してしまい、自分への投資を止めてしまうケース。
常に危機感を抱けている方なら問題ないのでしょうが、なかなかそうならないのが人間です。
変わり続ける時代に衰えていく体、そこに学ぶことを止めたらどうなうるか?
火を見るよりも明らかですよね。
まとめ 正社員は最強 個人を選べるのは能力のある人
以上の条件をまとめると、
自分の能力に自信がある人なら個人事業主(独立)としてやっていけます!
能力があるというのは、明確な目標を持ち、現在に満足せず自分を律し、その時々に合わせて自分の在り方を変化できるって事。
アナタはそんなレベルまで到達していますか?
頭のいい人なら気づきますよね?
そんな人ならそもそもお店を辞める前にそこで自分の納得のいく成果が出せているハズ!
例え目先の給料が増えたとしても、
正社員の保障を手放し、
だんだんと下がっていく所得、
それでも学ばない自分
気づいたときには時すでに遅し。
どんな未来が見えますか?
そしてそんなアナタを誰も守ってくれません。
だって個人事業主だから。
なので今正社員の待遇を捨て、甘い蜜を吸える業務委託サロンに鞍替えを考えているアナタを一度引き止めます。
でも正社員の守られた環境を捨ててでも、
明確な目標に向かって本気で自分を律し学び続け、未来永劫お客様のお役に必要とされ続ける覚悟がある方なら自信をもってチャレンジしたらいいと思います。
そういう想いの方なら必ずいい方向に向かうと思います。
皆さんの未来が明るいものでありますように!
グットラック!
※最後に、今現在業務委託サロンを運営、働いている方を非難したり卑下しているわけではありませんのでご理解の程よろしくお願いいたします。
という訳で、現役美容師の問わず語りを最後まで読んでいただきありがとうございました。
実際に業務委託サロンで店長をしている方にお話を聞きました👇
レッスンをしたくもないし、早く帰りたい!